昨日から、年末調整の作業に入りました。

とは言っても、
他の税理士事務所と同様に、
すべてコンピューターへの入力作業なので、
入力ミスがない限り、計算を間違うことはありません。

しかし、考えてみたら、
この年末調整というのは、
実にうまくできたわが国独自の制度です。



サラリーマンの税金を源泉徴収して天引きで集めるから、
取りっぱぐれはなし・・・

おまけにその従業員の税金の精算作業まで勤務先に押し付けるのですから、
国からいえば、ほとんど徴税コストがかかりません。

今となっては当たり前のこの年末調整・・・
でもこれがなければ、いったいどういうことになると思いますか。

まず、サラリーマンがみんないっせいに、
3月の確定申告時期に税務署に押し寄せてきます。
税務署の窓口がパンクしてしまうことは間違いありません。

頭のいい官僚がよく考えて作ったマル投げ制度ですが、
それでは、逆にデメリットはないのでしょうか。

一般には、これによってサラリーマンの納税意識が希薄になったと言われています。

また、財政問題や増税論議などに民意が反映しにくい土壌を作っていることは否定できないでしょう。

そろそろ来年の税制改正議論がにぎやかになってきました。
時間があれば、たまにはゆっくりと税調のペーパーにでも目を通してみたらいかがでしょうか。